どこへいく



前途多難を引き受けて


明日で、一人会社を人がやめていく。
彼はぼくよりも6つぐらい年下だろうか。
入社して何年目だったろうか。
下の名前はなんと言ったかな。


彼にとっては突然ではないのだろうけど
ぼくにとっては、あまりにも突然だ。


彼とどれぐらい言葉を交しただろう。
こんなときには、もう少しでも
話しておけばよかったと
そんなことを思う。


それぐらい
まじわっているようで
まじわっていないような
こと。


本当は
ぼくはこんな本に心を動かされて
こんな写真を撮りたいと思っていて
将来の夢はなんだとか
あれが好きで
それはあんまり
だとか。


そういうことが
いつの間にか
抜け落ちている気がした。