サクラという花






桜の好きな人はたくさんいる。
桜の花を見るのが好きなのか、
桜の花見が好きなのか、
春の暖かい陽気の中で外に行くのが好きなのか、
理由は様々だけれども
桜は愛される。


ぼくの小学校の校庭にも桜が植わっていた。
当時はピンクの花よりも
落ちてくる毛虫のほうが印象に残っているし、
子どもの頃、ぼくにとって春といえば
桜ではなく、ツクシだった。
土の中からニョキニョキッと
突き出てくる様はなんともおかしい。





城跡、河川敷など特にソメイヨシノと呼ばれる
種類に限ってみると、そんな昔に
植えられたものでないことが多い。


山田温泉から下りてくる途中、
高山村の桜をチラチラと眺めて、
七曲がりの少し上のほうにある
芋井の辺りで樹齢1,200年といわれる
神代桜を見てきた。





標高が高いのでまだつぼみが多かった。
先日、多分新聞だったと思うのだが
桜は満開だけがよいのではなく、
月も満月だけがよいのではない、
それ以外の時にも味わい深いものがある
というような漢詩が載っていた。


そんな古ぼけた桜のまわりには
お墓があり、神社があり、地蔵さんがあったり
大切なものが一緒にある。
そんな咲いてもいない桜を見ながら
食べた弁当もまたおいしゅうございました。