サッカー世界一になりたい人だけが読む本

サッカー世界一になりたい人だけが読む本

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サッカー世界一という刺激的なタイトルとシンプルな表紙が目を引く。
昨年のワールドカップ決勝では残念ながらジダンが退場。
優勝はイタリアとなった。


イタリアが優勝したこと自体は残念でも何でもないが、
イタリアDFマテラッツィに頭突きをくらわせた際に
マテラッツィが発したジダンの家族を侮辱する言葉が
先日、ようやく本人から公開されたようだ。


そんなことは、このほんとは特に関係がない。
著者の高岡英夫か運動科学者であり武術家。
高岡は体の、筋肉の緩み具合がパフォーマンスを大きく左右するという。
ドイツワールドカップでのジダンはゆるゆるに緩んでいたという。
その緩みがあのパフォーマンスを引き出した。


高岡によれば「ゆるゆるにゆるむ」ということは前身のあらゆるパーツ
筋肉、内蔵、骨、血管まで柔らかいことをいう。そのゆるみ、柔らかさが
しなやかな、懐の深いプレーを生む。ドイツでのジダンのプレーは
マラドーナやペレを上回ると分析する。


日本人選手で最も緩んでいるのはイチロー。プロに入ってゆるやかになり
それがメジャーリーグへとつながっている。

スポーツ選手の20代というのは、一般のサラリーマンの40〜50代に相当すると思うんですね。
20代をすぎると肉体も、精神力も衰えはじめていく。一般のサラリーマンは30代で働き盛りだけど、40代になるとどんどん衰えていきます。・・・例外的人物を除いて、40歳をすぎるとみんな、体力や気力、集中力などがガクンと衰えていきますから。増えるのは人脈ぐらいでしょう。・・・・


 ところが、スポーツ選手も20代になれば、肉体も精神力も衰えはじめる。本人たちは夢にも思っていないだろうけど、筋肉や内臓、骨、血管などが次々に固くなっていくんですよ。それぐらいスポーツ選手というのは心身ともに酷使しているわけです。だから、スポーツ選手が20代になれば体が硬くなるのを食い止めるための手立てを色々考えなきゃいけないわけです。



高岡のこの記述は、スポーツ選手のみならず日本人全体を指し示しているようで興味深い。
体ががちがちに固まったストレス状態はプチ鬱状態となる。ここから抜け出すための
安易な“癒し”がはやっているののは疑いようがないだろう。