秋山郷

先週末は秋山郷を訪れた。母と2人紅葉の山道を志賀高原から新潟県へと抜ける。
抜けた先はトリエンナーレの舞台となる妻有地方。


一日目はあいにくの雨、雨と霧にかすむ山道を行くと
昔はどんな風だったのだろうかと、ふと不便さを思う。
ガードレールもない、ギリギリすれ違えるかという山道には
黄色く色づいた広葉樹の中に時折、紅がさす。


平家の落人伝説は長野県の至る所にある。
秋山郷もその一つ。温泉もあり、秘境と呼ばれるにふさわしい
山が近いこの場所は森が近い。
普段の生活ではどれだけ山や森から離れてしまっているのだろうかと
身体の中の何かが鈍ってしまっているような気がする。
あいにくの雨のなか、水に濡れて艶を増した木々が
いとおしく感じられた。


名所が点で示される観光地に対して、(最近は線で強引に結ぼうとしているよう)
ここでは場所そのものを目当てに人が訪れる。
紅葉を見て楽しむってどういうことなんだろうか。


秋山郷のアルバム