脳あるヒト 心ある人 角田→養老



少し前のことですが、しばらく前から産経新聞
月曜の文化欄に、角田光代養老孟司
往復書簡のようなものが掲載されています。


2007年1月22日の記事は角田光代さんから養老孟司さんへ
タイトルは「考えないためレッスン」


直木賞作家の角田光代さんからは
子どものころの経験などをふまえて
何となく違和感を感じる
世のなかの問題を、角田さん自身の失敗とからめて
綴られています。


先日の内容はこんな感じ

答えはどこかに必ずあって、わからなければ解き方をだれかが教えてくれる、と私は長い学校生活のなかで信じこんでいるようである。もうだれも解き方は教えてくれないし、そもそも解き方自体もあるのかどうかわからないのだと、大人になって頭でわかってはいても、体がわかっていない。だから、解けない問題にぶつかるといらいらする。それがたとえでゲームであっても、自分が考えるのを待っていられない。
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考えないって、ああいうことなのだなあと、今、私は少々冷ややかに思ったりもするが、つい先だって、解毒作用にいいという小松菜料理をテレビで見て、さっそく小松菜を買ってきて作っている自分に気がつき、苦笑した。
世のなかには、じつにさまざまな、考えないためのレッスンがあるものだ。



世の中のレッスンをたくさん受けている自分を
笑いながら、振り返ってみる姿が小説家っぽくておもしろい。





読んだ角田光代さんの本
この本が、世界に存在することに (ダ・ヴィンチ・ブックス) 東京ゲスト・ハウス