田中優子さんの想像力



今日の72回目の小布施ッションでは
ゲスト・スピーカーに
田中優子さんをお迎えしました。


江戸時代の研究者というイメージしか
お持ち合わせていませんでしたが、
田中さんによって言語化された想像力は
私たちに研究という小難しいイメージを
吹き飛ばすに十分だったように思います。


江戸時代は振り返られることも多く
特に明治期にかけての
外国人の目から書かれたものが
注目されています。


その中で描かれる日本は
今のそれからは想像もできないほど美しく
何事もうまく回っていくような
そんな姿で描かれています。


田中さんのすごさは
テキストや図版から拾い上げたイメージを
何倍にも膨らませるように
いろいろなところとネットワークを
つくっていくような
そんなところにあるように感じました。


江戸時代の人たちは
楽しく生きるのに必要なだけの名前を
同時にいくつも持ち、北斎のように
名前を変えていたそうです。


宮崎駿が「ハウルの動く城」のなかで
ハウルに語らせた言葉も
そんなところにつながっているのかもしれない
などと考えてもみました。



質問の時に
なぜ?小学校の運動会では行進の練習をするのか
ということを例にされながら


日本人は、集団で行動することが
歩くことさえもできないという
明治期の教訓から教育段階から
そういうことをするようになったという
エピソードなどを頂くと


人とおんなじ行動のできない
自分自身なども
本当は、典型的な日本人、江戸人なのもしれない
などという新しい視点を頂きました。